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2015-11-16

好奇心の強い子の命運を分けるもの

Bloggerでブログ始めました! 今度は地道に更新頑張ります!(キリ!)
(HP内の旧ブログ「楽々でもないB-log」はこちらからご覧頂けます)


先日、長男が学校をお休みした日、一緒に読んだネット記事がとっても面白かったんです。

ハッカーの系譜2 ケビン・ミトニック 
「ホワイトハッカー「シモムラ・ツトム」との対決」 by牧野武文


希代の天才ハッカー同士の手に汗握る直接対決のこの記事に、最近パソコンでマインクラフトに没頭している長男はすごく惹かれたようで、難しい用語も出てくる長文でしたが、PCの音声読み上げで最後まで聴いていました。

このお話は「ザ・ハッカー」という題で映画化もされているし、以前テレビでも観たことがあったので、有名なお話のようです。
ハッカーというのは、パソコンスキルがスゴイ人という意味で、必ずしも犯罪者ではないのですが、その技術を悪用すれば、この記事のケビン・ミトニックのようなクラッカーとなり、善用すれば、シモムラツトムのようにホワイトハッカーと呼ばれます。

でも、面白いのは、この二人、やってることは殆ど同じなんです。
二人とも性格も似ていて、プログラミング技術を磨き、好奇心から同じような公にできないソフトを作っている。

私はコードを見ると体調不良になる体質なので(^-^;) これ以上の詳しいお話は、興味のある方は是非この記事や両者の著書などを参考にして頂ければと思いますが、、、

「好奇心が強い」ADHDタイプの子や、「ひとつのことを探究し続ける」ASDタイプの子は、その道のプロ・オタクとして、才能を開花できる素質が強いと思います。私も子ども達の発達の凸やこだわり、好きなことへの興味は、「いいところ」として、のびのび伸ばしてあげたいといつも願っています。

ところがです。
才能を伸ばす以上に大事なのは、「それをどう活かすか」ということなんです。

どんなに素晴らしい才能を伸ばすことができたとしても、親としては警察にお呼ばれされてはたまったものではありません。

現在、思春期の入口の長男は、凸と凹の差が激しいので、頭では分かっているのにできない、ということが多く、いつも「周りに分かってもらえない」不満を抱えがちです。体質的に怒りを感じやすいところがあります。

でも、何かを成し遂げようとする時に「怒り」の爆発的なエネルギーで、驚異的な集中力を見せて困難を乗り越えてしまう、なんてこともありえる訳で、長男が感じる「怒り」そのものは、否定しなくてもいい、よくも悪くもなく、上手につき合うものと思っています。

じゃあ、そういったタイプの子どもが、好奇心から興味のあることに邁進して、すごい技術と知識を身につけたとして、何かのきっかけで強い怒りを感じた時、、、
それを善用するか、悪用するかは、その子が


「この世界、そして自分を、好きかどうか」


にかかっていると思うんです。

前述のケビンとシモムラは、二人とも善と悪の境界線上にいました。
二人の明暗をギリギリで分けたのは、生まれ育った環境でした。
ケビンは、かなり不遇な家庭に生まれ、両親は離婚し、母親のもとで育ったものの、母の再婚相手から虐待などを受けていたようです。
一方、シモムラ・ツトムさんの父親は、2008年にノーベル化学賞を受賞した、下村修先生。両親ともに研究者で、さぞ仕事に忙しかっただろうと思いますが、受賞後に「クラゲを家族で探しに行った」と言ったエピソードが話題になったことなどから、家族の関わりやふれ合いは、それでもあったんだろうなと思います。(記事によれば、シモムラさんは両親との間に問題もあり、音信不通だった時期もあったようですが、和解したとのことです)

一度でも、親の愛情を感じられたり、周囲との信頼関係を築けた経験があるかないかでは、その子の人生に天地の開きがあるように思います。


今朝、この記事から私が感じたことを長男に分かりやすく伝えるために、好きなことを例に、こんな図を書いてみせたところ、かなり、興味を持ってくれました。







長男は「自分をキライってどういうこと?」って言っていたので、今のところ自分をキライではないようで、なんとなくほっとしましたが、、、(^-^;)

でも、子どもに「自分を好きになれ」と言っても、なりません。

やっぱり、その辺を分かってもらえるまで、あの手この手で分かりやすく毎日愛情を伝え続けるしかないかな、と思っています。


余談:シモムラによって捕まったケビンは、その後更正し、FBIに技術協力をした後、自分でセキュリティコンサルティング会社を立ち上げたそうです。




3 件のコメント:

  1. コメントテスト。

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  2. 前田和子2015/11/20 8:31

    とても素晴らしいお話しですね。
    同じような凸凹があっても周囲の関わり方でまるで違う方向に行く。
    まさにその通りだと思います。

    愛されたという実感、信頼できる人がいる安心感があれば、例え一時的に荒れる時期があっても本当に危ないところまでは行かない。
    実感として思います。

    何よりも本人の良いところを認めて伸ばす。
    いつでも愛していると伝える。
    凹のところは最小限適応力を身につけて行けるように手助けをする。

    些細な事でも誉めて、認めて、達成感や自信をつけさせてあげる。

    それが一番大切な姿勢だと思います。

    良い本を教えて頂きましてありがとうございます。m(__)m

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    1. 前田さん、ブログ読んで下さって、ありがとうございます(^-^)
      前田さんから伺うと、すごく説得力のあるご感想だと思います。本当にほんの少しの周りの関わりの違いで、人生が大きく変わるんだと思います。親は伝わるまで伝え続けるって、結構大変ですが、自分の存在そのものに、自信をつけてあげたいと思っています(^-^)

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